人は年をとるほどに親切が身にしみるようだ。
昨年末に仕事を引退してから、商売抜きの付き合いだけで人と接していると、いたるところで親切に感激する。
今では、親切を積極的に受けるよう心がけている。昔は違った。なるべく人の世話にならないように心がけていた。それが正しい生き方だと思っていた。必ずしもさにあらずと気づいたのはつい最近のことだ。生きている以上どうしたって、人は他人の世話にならないわけにいかない。ならばありがたく人の好意に預かり、人にもできるだけのことをすればいいのだ。
そう考えるようになってから世間に対する感謝の念が強くなった。人との交際が上等になった。
きょう、八ヶ岳南麓に住むある人から宅急便が届いた。数年前、早めに退職をして有機農家に転向した方だ。私は、その人を、私の参加しているNPO民家再生リサイクル協会の理事から紹介してもらった。私が有機農や自然農に興味を持ち始めて、実践者から教えを請いたいと言ったら、彼の理事氏が旧友の彼の有機農氏に連絡を取ってくれたのだ。
両氏とも、私に何の義理もない。有機農氏にいたっては、私と会ったこともない。にもかかわらず、収穫期の超多忙の合間をみて、私のいくつものつまらない質問にメールで答えてくれ、参考書まで送って下さったのだ。私は本当に恐縮した。
恐縮したが、せっかくのご好意を遠慮しないことにした。恐縮しつつありがたくお受けすることにした。
いつか折をみて、一升瓶でも提げてお礼に伺うつもりでいる。そして、もっと教えてもらおうと思う。
最初に戻る
最終更新日 : 平成十五年十月二十一日