
世の男性の大半は、奥様が少なくとも自分より健康であり続けてくれるものという前提で将来の生活設計をしておられるのではないでしょうか。かくいう私もその一人でした。ところがです。妻が55才頃から、もの忘れや気持ちが沈み込むといった不可解な行動を表すようになりました。アルツハイマー病の前兆でした(妻は現在62才です)。以来、妻に対する、
(1)会社勤務しながらの介護、
(2)退職した後の、専任介護、を経験してきました。
同じような境遇の方々のみならず、お医者様、看護婦様、また在宅介護に関わっておられる福祉関係の皆様へ。
一介護者が妻の介護の日々の中、その内面の変化、つまり自分の心がどのようにもがきさまよい、また、どのようにして心の平穏をとり戻すことが出来たか………など、私の心の軌跡を考えてみました。


本件は1999年3月、横浜市都筑区医師会都筑医療センター「訪問看護ステーション」の創立3周年を記念する研究発表会にて、話をさせていただいたものです。